リノベ後の暮らし #2「夢を叶えた古民家暮らし」
新潟の地で出会った古民家
T様ご夫妻は15年ほど前、長年の夢だった「古民家空間を取り入れた家」を造りたいという夢を叶えるため、いろいろな古民家を見てまわったそうです。
茨城県内にも素晴らしい古民家はたくさんありましたが、使っていた家具を置くために必要だった広さの古民家に巡り会えずにいました。
ハウスメーカーで建てる新築はどこか面白味を感じられず、自然の造形美に惹かれ、古民家を探し始めてから約10年の月日が経ち、ようやく出会った古民家は、はるか新潟の山奥に佇む築200年の古民家でした。
豪雪地帯に佇んでいた伝統家屋は、雪の重みに耐えるため強靭な柱や梁に囲まれ雰囲気も広さもお二人が探し求めていたその「古民家空間」をつくばへ移築をすることを決めました。
■移築経験者がいない
探し求めていた「古民家空間」をつくばへ移築するためには、いろんな人の協力が必要でした。
古民家を丁寧に解体し構造体の柱や梁を運ぶ職人やそれらを組み建てるための設計、施工、管理をする人達を探さなければなりませんでした。
ですが、「移築」には様々なリスクがあることやそもそも古民家の移築を経験している職人や建築士がほとんどいませんでした。
そのため、「移築」についてご自身でいろいろと調べ、遠い地にも足を運び色々な方にお話を聞いて回ったそうです。
そんな中で弊社代表の今村と、とある現場見学会で偶然にも出会ったそうです。
今村は古民家再生を何十棟と行い、十分な知識と経験もあったことからご夫婦は、弊社の今村へ「移築」についての相談をしてくださいました。
ハイリスクなリノベーションということもあり、紆余曲折を経て
地元の工務店で「移築」をお願いする方向で話は進みましたが、なかなか上手くいかず、
かねてから相談に乗っていた今村がコンサルタントに入ることになり、移築計画が始動しました。
最新設備を備えた築200年の「古民家空間」を取り入れた新築建物
何棟も古民家を見てきたご夫婦は、細かなところまでこだわりました。
内装も福島の建具屋に依頼しオーダーメイドの建具にするなど国産無垢材を使い、築200年という歳月が作り出した重厚な趣きを活かしたデザインに仕上がりました。
6本の大黒柱や、強靭な丸太梁が作り出した7メートルの吹き抜けがあるリビングはたくさんのこだわりが詰まっています。初めての冬を迎えて、床暖房やドイツ製の大型暖炉採などの感想をお伺いしたところ、高気密住宅のため、暖炉の温かい空気が部屋中に広がり部屋中とても温かく、床暖房はまだ使っていないとおっしゃっていました。
追々、暖炉をつけるのが大変になったときは床暖が活躍しそうだとお話してくださいました。